うつわの制作過程です。
1.
まずは乾燥
材料からお椀になるまでを簡単に説明します。未乾燥な木材は乾燥が進むと歪みや小口割れが生じます。お椀は小口の面と板目の面で出来ています。未乾燥な木材でお椀が入る正方形の材を放置すると、全部に小口割れが生じ水漏れするお椀しか出来ません。ところが荒繰り作業をして乾燥させると、不思議なほど割れずしかも速く乾きます。
2.
墨付け
3.
荒木取り
木材にはいろんな傷があります。この材の中央部は芯込みです。目切れなどの欠点のない部分を選んで墨付けをします。
バンドソーで荒木取りをします。鋸とタイヤの間に木片が落ちぬ様、材は鋸の内側で加工します。必ず、補助棒を使用します。
4.
荒繰り (外側)
5.
中繰り
外側の荒繰りです。水分の多い木材は乾燥が進むと、小口割れが生じます。内側の荒繰りした材は不思議と、小口割れが少なく乾燥も速まります。
荒繰り乾燥した材は楕円形に歪んでいます。その歪みを取る作業が、中繰りです。スクロールチャックで保持し、内外の形を整えます。
6.
中繰り材の乾燥
7.
仕上げ (外側)
中繰りした材料は、室内で放置しておきます。
充分に乾燥した所で、仕上げ加工です。スクレーパーで表面仕上げをしています。
8.
仕上げ (内側)
♪- お椀と型 -
お椀の内側の仕上げです。ドーム型のスレーパーで逆目を止めます。内外とも最後は、布ペーパーで仕上げます。
同じ物を作る時、型を使います。